查看: 91|回复: 0

新茶飘香——田山花袋

[复制链接]

481

主题

631

帖子

1857

积分

管理员

Rank: 9Rank: 9Rank: 9

积分
1857
发表于 2024-8-6 12:56:00 | 显示全部楼层 |阅读模式
新茶のかおり

田山花袋

新茶飘香

————田山花袋

 
  各种树木的嫩叶美不胜收,我特别喜欢。最早开始发芽的是梅、樱、杏等树,常绿树抽芽的样子,不由得令我向往。

樹々の若葉の美しいのが殊に嬉しい。一番早く芽を出し始めるのは梅、桜、杏などであるが、常磐木が芽を出すさまも何となく心を惹く。

枯叶凋落,新叶紧接着长了出来,不知为什么,给我一种清冷的感觉。茶花、珊瑚树、柚子和八角金盆都是如此。桧柏、纵树,只是在老叶上着了一层新色。

古葉が凋落して、新しい葉がすぐ其後から出るということは何となく侘しいような気がするものである。椿、珊瑚樹、柚子、八ツ手など皆そうだ。檜、樅は古葉の上に、唯新しい色を着けるばかりだ。

竹子抽笋的时候,其叶子的颜色显得很难看。等竹子披上了美丽的新叶,竹笋已经长成幼竹了。其生殖期间的衰弱样子,给了我深切的感受。

竹は筍の出る頃、其葉の色は際立って醜い。竹が美しい若葉を着けるのは、子が既に若竹になってからである。生殖を営んで居る間の衰えということをある時つくづく感じたことがあった。

樱花盛开时,淡云碧空的和煦天气过去后,风将花瓣吹落。在这之后,春雨降了下来。这雨多半是伴随南风而来的。昨日之花因此凋落殆尽,令我惆怅,总觉得思绪万千,深有感触。玻璃窗外,狂风暴雨大作,棣棠花徒然被淋湿了,我真想为其讴歌。

花曇り、それが済んで、花を散らす風が吹く。その後に晩春の雨が降る。この雨は多く南風を伴って来る。昨日の花、この為めに凋落し尽すという恨はあるが、何となく思を取集めて感じが深い。硝子窓の外は風雨吹暴れて、山吹の花の徒らに濡れたるなど、歌にでもしたいと思う。

杜鹃与其说是暮春之花,不如说是初夏之花。红的也好,白的也好,皆好之。我想起在一座寺院的后院,有一株很大的白杜鹃,因为有了这花,感到昏暗的室内明亮了起来。

躑躅は晩春の花というよりも初夏の花である。赤いのも白いのも好い。ある寺の裏庭に、大きな白躑躅があって、それが為めに暗い室が明るく感じられたのを思い出す。

我所在的士族街变得宽阔起来,那里离古代的城址很近,有一处名叫不明门的地方。很久以前,因其处有紧闭的城门,由此得名,但那时城门已没有了,从石墙之中爬出来的蜥蜴的身体在阳光下发光。壕沟的土堤上,有一片淡色竹丛,长出大量的竹笋。我们求母亲做了个布袋,经常出门去那里采竹笋。那时候,碧空深邃,风吹着池塘里芦苇的新芽,对岸的小丘上,开着鲜红的杜鹃花。

僕の大きくなった士族町からは昔の城跡が近かった。不明門という処があった。昔、其処に閉じたままの城門があったので、それで名に呼ばれて居るのであるが、其頃は門などはもうなく、石垣の間からトカゲがその体を日に光らせて居た。濠の土手に淡竹の藪があって、筍が沢山出た。僕等は袋を母親に拵えて貰って、よく出懸けて行っては、それを取って来たものだ。其頃は屹度空が深い碧で、沼には蘆の新芽が風に吹かれて、対岸の丘には躑躅が赤く咲いて居た。

初夏,碧空万里!山毛榉的新芽近似于嫩黄,仿佛是印染上去的,实在令人快意。我不由得兴趣昂扬,情不自禁低声把诗吟咏。统领万物的光辉照亮大地。

初夏の空の碧! それに、欅の若芽の黄に近い色が捺すように印せられているさまは実に感じが好い。何となく心が浮き立って、思わず詩でも低誦したくなる。物が総て光って輝いて明るい。

向岛的长堤上,樱花时节,尘埃和风与杂乱的游人同行,我却无心赏花,待到花儿撒落,新叶渐密,茶店毛毯的红色格外显眼时,我便抽得一日之闲,心情舒畅地走过去看看。

向島の長い土手は、花の頃は塵埃と風と雑沓とで行って見ようという気にはなれないが、花が散って、若葉が深くなって、茶店の毛布が際立って赤く見えるころになると、何だか一日の閑を得て、暢気に歩いて見たいような心地がする。

这个时候散步正当好时节。初夏的武藏野,柞树、橡树林子,嫩叶在阳光下闪耀,树下的草中,隐隐约约看得见木瓜花和蔷薇花在闪现。与林子接壤的地里,已经长高的麦子,麦浪滚滚,到处都是白色的浪涛,随风飘扬。麦田以外的地方,蚕豆、豌豆、牛蒡的植株上,长着圆圆的带刺的果实,我不声不响地采了一颗,朝走在前面的朋友扔了过去,朋友回过头来,明白了怎么回事后,不甘罢休地与我对打了一阵,成为一时之雅兴。不久,小路延伸到小树林,变得弯弯曲曲的。突然出乎意外地,林子外传来一边走一边喊卖药的男子的声音,那照例镶着金片的衣服在阳光下闪着亮光,他好像很疲倦的样子,在草地上坐了下来,休息一会儿。这不禁让我想起莫泊桑,他写的以日耳曼人为舞台的短篇小说。

散歩には此頃は好時節である。初夏の武蔵野は檪林、楢の林、その若葉が日に光って、下草の中にはボケやシドメが赤い花をちらちら見せて居る。林を縁取った畑には、もう丈高くなった麦が浪を打って、処々に白い波頭を靡かして居る。麦の畑でない処には、蚕豆、さや豌豆、午蒡の樹になったものに、丸い棘のある実が生って居るのを、前に歩いて行った友に、人知れず採って打付けて遣ったり何かすると、友は振返って、それと知って、負けぬ気になって、暫く互に打付けこをするのも一興である。路はやがて穉樹の林に入って、うねうねと曲って行く。と、思いも懸けず、林の外れに、おいちにおいちにと呼んで歩く薬売の男が、例の金ピカの服を日に光らせながら、さもさも疲れ果てたというように草の上に腰をかけて休んで居る。モウパッサンのノルマンジイを舞台にした短篇がそれとはなしに思い出される。

从府中到百草园之行也很有趣,有情趣地乘玉川铁路到二子去吃小香鱼。经国府台,渡利根川,到东郊去逛一逛也不错。

府中から百草園に行くのも面白い。玉川鉄道で二子に行って若鮎を食うのも興がある。国府台に行って、利根を渡って、東郊をそぞろあるきするのも好い。

端午节——光叶石楠树篱长出红色的新芽,在细长的小巷穿行,鲤鱼旗在五月的风中飘动,哗啦啦地作响。听见这声音,才开始深深感到,这已经是初夏了。在频频下着的雨中,各种各样色彩的鲤鱼旗从绿树从中钻出来,孤零零地高高飘扬在镶金珮玉的长竹竿上,不禁动人心弦。

端午の節句――要垣の赤い新芽の出た細い巷路を行くと、ハタハタと五月鯉の風に動く音がする。これを聞くと、始めて初夏という感を深く感ずる。雨の降頻る中に、さまさまの色をした緑を抜いて、金の玉のついた長い幟竿のさびしく高く立っているのは何となく心を惹く。

新茶的飘香,这也使初夏的感触更深了一层。春雨洒落在庭院里的嫩叶上之日,我得到了一小撮新茶,与朋友一起品茶,品味初夏之感。也曾与年轻的妻子一起,摘下后院栽的茶树的新芽,急忙准备了火炉,在长火盆旁,成天忙乎,将丸子状的、许多人手制作的新茶泡了喝。我栩栩如生地想起农村茶园里,戴着竹笠的乡村少女白净的脸庞,以及将被雨水淋湿的芽茶称了重量,摊开在席子上的男子的面孔,还有倚靠在火炉旁,整日唱着动人歌曲的制茶师傅的样子。那时,母亲也去采摘茶叶了,回来却经常带回许多鲜嫩的竹笋。

新茶のかおり、これも初夏の感じを深くさせるものの一つだ。雨が庭の若葉に降濺ぐ日に、一つまみの新茶を得て、友と初夏の感じを味ったこともあった。若い妻と裏にあった茶の新芽を摘んで、急こしらえの火爐を拵えて、長火鉢で、終日かかって、団子の多い手製の新茶をつくって飲んだこともあった。田舎の茶畠に、笠を被った田舎娘の白い顔や雨に濡れた茶の芽を貫目にかけて筵にあける男の顔や、火爐に凭りかかって、終日好い声で歌をうたう茶師のさまなどが切々に思い出されて来る。母親は其頃茶摘に行っては、よく帰りに淡竹の筍を沢山採って来た。

我想,枫树的嫩叶与其说是红的,不如说是绿的为好。

 楓の若葉は赤いのよりも緑なのが好いと私は思う。

回复

使用道具 举报

您需要登录后才可以回帖 登录 | 立即注册

本版积分规则

快速回复 返回顶部 返回列表